突然だが今日は世の中の「婚活」について検証してみよう。
「婚活」という言葉はだいぶ認知されているので、それが何たるかの説明は省くけれど、改めてWeb検索すると相当数のサイトがヒットする。そして、広く目を通してみると、もはや恋愛さえもパッケージ化されているのではないかと言う気もして「何だかなぁ」と鼻白まないでもないが、良くも悪くも需要はあるということだろう。
『なんで結婚しないの?』
海外に居た頃は暑い国にいることが多く、ペラペラで涼しいだけが取り柄のヒッピーファッションが貧乏そうに見えたせいか、殆どの一般女性からはスルーされていた私だが、日本で生活していると時々この質問をされることがある。
私は、仕事上スーツを着るが、特に高価なブランドではないので、ペラペラなのはヒッピー服と一緒なのだけれど、ネクタイが人より細い分ハッタリが効いているのかもしれない。
☆
先の質問は、大抵お酒の席での他愛も無い会話の中で出てくることが多く、場合によっては「なんで」の理由を答えるまでもなく、
『いい歳して五体満足なくせに家族も養っていないなんて・・・』
というお叱りが返ってくることもあり、大抵お叱りいただけるのは年配の方が多く、既に子供を育て上げた大先輩のお言葉とあらば至極もっともな話なので、私も恐縮するしかない。
ただある時、久々に会った同級生に上記の質問をされた時は、
『逆になんで結婚したの?』
といやらしく聞き返してやったが、実際聞いた相手は真剣に自問自答し、終いには落ち込む有様で、私の性格が悪くなりそうなのでそれ以降は反省して止めた。
世の大半の人達にとっては、そんなことまで深く考えずに結婚し、子供を作り、時には離婚もして、歳を重ねていくというのが「普通」なのだ。であれば当然、先のような私の逆質問に対し、近しい友人たちはこう言って一蹴する。
『ば~か。お前そんなくだらない理由なんか考えてるから結婚できないんだよ。』
『ば~か。お前そんなくだらない理由なんか考えてるから結婚できないんだよ。』
性格の「不一致」
世の中の夫婦が離婚する最大の原因は「性格の不一致」だと言われているように、「ルックスが好みじゃなかった」から離婚する夫婦というのはほぼ皆無だろう。
そうなると、(まだ一度も結婚したことはないが)外見的な理由を一切除外して、今まで女性から咎められてきた私の人格的な欠点を並べてみると、どれも弁解の余地はないが決定的な理由にもなっていないことに気付く。
・頑固でマイペースだから
・頭の中があまりにも変態
・性格がカルい
・早死にするでしょ
・時々辛口になるがたまに激辛
などなど。中には受け止める相手によっては一概に短所だと言えないようなものも見受けられるけれど・・・
と、頭の良い方ならここまで来て話の論点が少しズレている事に気付いた方がいるかもしれない。そして私自身も、長い間そのギャップを読み誤っていたのである。
史上最大の問題
私は、振り返ってみると20代の終わり頃に結婚願望がピークを迎えていた時期があった。そしてそれ以降、冒頭のような質問をされれば、あまり深く考えずに、
『自分では結婚したいと思ってるんだけどなかなかできないんだよね。』
と答えるのが口癖のようにもなっていた。が、そこでふと立ち止まってみる。
相手が親切にも『何でしないの?』と聞いてくれているのに『だってできないんだもの。』と答えている自分。
どこか時空がねじれているかのように問題の本質がすり替わり、「なんで結婚するために努力しないの?」と聞かれているのに、「だって誰も結婚してくれる人が現れないんだもの」と「指示待ち人間」に成り下がる。これはどう考えても迷走以外の何ものでもない。
要するに「結婚できない最大の理由」は、口ではしたいと言いながらも、私自身に結婚願望が足りなかったのだ。となれば必然、質問は冒頭の『なんで結婚しないの?』に戻ることになる。
何事も意志なきところに道はできない。結婚を真に望むものであるならば、まずはその先をイメージし、心底願うことが、私にとっては婚活以前に必要なことなのだろう。
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